消防用設備の取扱い等について
はじめに
 
  防火管理体制を整えていても、建物の中に可燃物が存在し、そこに人が出入りして、火気を使用する限り、人々のちょっとした不注意や放火などにより火災の発生危険は常に存在するものです。万一火災が発生した場合でも、その被害を最小限にとどめるために、火災発生時に適正に実施される自衛消防活動の果たす役割は非常に大きなものがあります。

例えば、過去の火災事例の中から初期消火の失敗の理由として、消火器や屋内消火栓設備などの「使い方を知らなかった」「使い方が悪かった」「あることを知らなかった」など消防用設備等に対する無関心や操作要領の未熟さから設備が役に立たなかった事例が目立ちます。

取扱いを知らないのでは折角の設備も無いと同然です。防火管理者が中心となって社員やアルバイトなど全員が各種設備の取扱いに習熟できるように訓練や教育を行いましょう。これから紹介する出津美の取扱い要領は一般的なものです。皆さんの事業所にある設備を再度確認しておく必要があります。同じ設備でも、取扱いが違うもの、設備メーカーによってはスイッチの位置などなどが異なります。いざというときに活用できるように、自分自身の目で見て、触って確認しましょう。

消火器の取扱い要領

  最も身近な消防用設備のひとつが消火器です。消火器の操作要領を身につけ初期消火の際に有効に活用しましょう。
操作要領(粉末消火器・強化液消火器・二酸化炭素消火器)
1. 火元まで搬送する。
2. 安全ピンを抜く。
3. ノズルを火点に向ける。
4. レバーを強く握る。
5. 燃焼物に直接放射する。
※ 泡消火器の場合は操作が違う場合がありますので取扱い説明書を確認してください。
  日頃から消火器の設置場所、消火器に表示してある適応火災、放射時間、放射距離を確認しておきましょう。
  粉末消火器
 
射程距離内に近づき手前から煙に惑わされずに燃焼実体に放射する。
風のある場合は風上から放射する。
人に向けて放射しない。
一度使用したものはいくら薬剤が残っていても加圧ガスが徐々に抜けてしまうので使用できない。
水のように浸透力がないので、燃焼物の深奥部まで完全に消火することはできない。一時的に燃焼をおさえても水により完全に消化しなくてはならない。
  強化液消火器
 
燃焼物体に直接放射し、手前から順次消火する。
人に向かって放射しない。
噴煙ノズルの場合は、火面をおおうように手前から順次進んで消火する。(油火災には必ず噴煙ノズルを使用する。)
  二酸化炭素消火器
 
なるべく火点に接近して消火する。
人に向けてはいけて放射しない。
屋外で風がある場所では風上側から必ず放射する。
握ったレバーを戻すことによって、ガスの放出を止めることができる。
開口部の少ない部屋等で使用できる場合は、安全性に配慮する。
マグネシュウム、アルミニュウム粉、ナトリウム、可燃性フィルムなどには消火効力は少ない。
屋内消火栓設備の取扱い要領
  炎が、天井まで達してしまった場合には、消火器では消火できません。屋内消火栓が設置してある事業所では、屋内消火栓を活用して消火しましょう。
  1号消火栓操作要領
 

1. 屋内消火栓を選定する。
2. 起動ボタンを押す。
3. 消火栓の扉を開く。
4. ホースを延長する。
5. 開閉バルブを開く。
6. 放水する。
 
1号消火栓は原則として複数の者が協力して操作します。二人で操作する場合には、一人が筒先側を担当して、もう一人がバルブを担当します。

留意事項
加圧ポンプの起動ボタンを必ずボタンを必ず押す。
(ただし、落差式、圧力水槽方式は不要である。)
同時に多数の屋内消火栓から放水することによる圧力の低下に注意する。
消火栓の放水時間は、おおむね20分程度である。
水損防止をはかる。(注水の必要がなくなったときは、速やかにバルブを閉める。)
放水中にホースを手放すとホースが暴れだし、怪我をするので放水中のホースは手放さない。
放水及びホース延長時は、転倒に注意する。
  2号消火栓操作要領(1号消火栓より操作が簡易である。)
 
1. 消火栓の扉を開く。
2. 筒先を取り出す。
3. 消火栓開閉弁を開く。(操作が無い場合もある。)
4. ホースを延長する。
5. ノズル開閉弁を開く。
6. 放水する。

自動火災報知設備の取扱い要領

  自動火災報知器は、感知器により火災発生の初期段階で、煙又は炎をいち早くキャッチし、又は発信機を押すことにより、火災の発生を受信機に表示し、かつ警報を発して関係者に知らせる設備です。

  自動火災報知設備の作業状況
 


留意事項

火災報を受信した場合は、非火災が真火災かを確認するまでは、原則として、地区音響装置を止めない。
複数の地区表示灯あるいは地区表示灯とスプリンクラー設備作動表示が点灯した場合は、真火災の可能性が高いので、火災と断定して行動を開始する。
誤報や非火災報の受信がわずらわしいとの理由から、音響を停止状態にしてはならない。
煙感知器の発報は、当該発報感知器から離れた場所で火災が発生している場合もあるので注意する。
受信機の「自動復旧」スイッチを作動させておくと、地区表示が点灯してもすぐに消えてしまい、どこが表示されたかわからなくなることがあるので注意する。
屋内消火栓や放送設備との連動スイッチがある場合は、「連動停止」にしてあると消火栓ポンプ起動が不可能になったり、警報音が鳴動しないので注意する。

自動火災報知設備管理の不適正事例として多いもの

主音響及び地区音響が停止されている。
電源を遮断している。
感知器の未警戒や配線が遮断されている。
受信機設置場所に監視人がいない。

自動火災報知設備の災害活動不適事例として多いもの

地区ベルを確認もせずにすぐに停止する。
警戒区域一覧図を確認せずに現場に向かう。
同時に2箇所以上からの信号を受信し、明らかに火災とわかっていても通報しない。
勝手に連動操作が遮断され屋内消火栓や放送設備が活用できない。
避難器具の取扱い要領
  避難器具は、火災の発見の遅れ、避難開始の遅れ等によって階段、スロープ、渡り廊下等の日常使用している通路が遮断され、通常の避難ができない場合に使用する非常用の脱出器具です。避難器具には、補助袋、避難はしご、緩降機、避難ロープなどがあります。
  降機の特定及び降下要領
 
  1. 取付器具の格納箱をあけ、取付金具を設定する。
  2. 本格格納箱から調速器、リール、ロープ等を取り出す。
  3. フック(ナス環)を取り付け用アームのつり輪にかけ、緩降機本体を取付ける。フックの安全環(ねじ)を確実にしめる。
  4. 降下空間及び付近の安全を確認し、ロープ、リールを投下する。取付金具、調速器、ロープ、ベルト等を点検し、異常の有無と降下空間、避難空地の安全を確認し、「準備よし」と呼称する。
  5. 降下者はベルトを頭からかぶり、ねじれのないように脇の下に着装し「調整環」をしめる。
  6. 両手に調整器のすぐ下のロープを2本とも握り、外にでて窓枠または、ベランダ等に足をかけ、降下姿勢をとる。
  7. 両手をロープから放し、その手を建物の外壁に向けて軽く伸ばし、両足を自然に伸ばして降下する。
 
※ 注意 必ず調整器に近いベルトを装着する。
避難誘導の要領
 
消防用設備の取扱い等について
出典:東京消防庁「中小企業事業所のための防火管理の基礎知識と消防用設備の取扱い」


防災商品に関するお問合せはお気軽に、FAX、またはメールにて、お問い合わせください。
申し訳ありませんが、電話での問い合わせは受け付けておりません。

FAX 042-471-3246
メール


copyright (c) 2005-09 KANAME Commercial INC. All rights reserved.